事例で検討
今年1月にアメリカの会社の株を購入し、この度、配当金をドル建てで受け取りました。この配当金ですが、日本円にはどのようにして換算すればよいのでしょうか?
アドバイス
TTB(電信買相場)により換算して差し支えないものと思われます。
外国法人などから、外貨建てで
配当金を受け取った場合は?
配当が支払われることになっている日の外貨を、円(邦貨)に換算することが必要になります。
どのように外貨を円で評価するのですか?
次の2つの方法があります。
■外貨を購入するために必要な邦貨の額TTS(電信売相場)による
■外貨を売却することによって得られる邦貨の額TTB(電信買相場)による
これらのどちらによるのかは問題のあるところですが、外貨を受け取る人の立場からみますと、通常国内では邦貨を使用することになります。
ですから、その評価は、その外貨によって取得することができる邦貨の額TTB(電信買相場)が適当と考えられます。つまり、TTB(電信買相場)により換算して差し支えないということです。
もし実際の配当の支払いが、本来の配当日より
遅れて支払われた場合はどうなる?
本来配当の支払いを受けることになっている日から著しく遅延していない場合には、実際に支払いを受けた日の評価でも差し支えないものと思われます。
税法上の外国株の円換算方法は?
ちなみに、会計上は、取引発生時あるいは期末時に、どの為替相場を使用するのかについての規定はありません。
ただし税法上は、TTB(電信買相場)とTTS(電信売相場)の平均値であるTTMで換算するのが一般的となっていますので、例外的にTTBやTTSを認めるという立場を取っているようです。