付言事項の書き方|遺言の付言事項の文例も!

 

 

付言事項書き方と文例!

遺言書の付言事項とは?

 

 

遺言で一番関心があるのは、遺産をどのように分けるのか、家は誰がもらうのか、お金は誰がもらうのか、この部分だと思います。ただ、実はこれ以外に、付言事項というものを書くことができます。

 

もちろん、必ず書かなければいけないということはありませんが、これを書くと遺言として非常に効果が高い、意味があるということになります。

 

単に普通に「財産を誰にどれくらい」ということだけを書いた場合、そこが比較的均等であればいいのですが、バランスが悪かったり、あるいはその内容では納得してもらえなかったり、そういったことがあるかと思います。

 

それを補強する、フォローするのがこの「付言事項」なのです。ですから、その遺言を書いた理由とか感謝の言葉、そういったものを付言事項として、いわゆる自由作文として最後に書くのです。

 

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ここで、例えば、前文の財産の分け方が、誰が見てももう一つ納得がいかないという内容であったとしても、「実はこういう理由でこういう分け方にしたんだ」というようなこと、あるいは「弟はこういうことで少し辛抱してくれ」とか「みんなには感謝している」とか「こういうふうに今後生活していって欲しい」とか、そういった色々なことを付言事項として入れることによって、みんなの気持ちが収まってくることになります。

 

要は、納得感を高めるということです。

 

ということで、この付言事項というのは、法律的な効力はありませんが、実は遺言としては非常に重要度が高いものであるということは押さえておいて下さい。

 

 

遺言の付言事項の書き方は?

 

付言事項のない遺言書はあり得ません。

 

付言事項というのは、例えば遺言書の前半の方に、「土地は誰、預貯金は誰」というような財産分けの内容が書かれていたら、一番最後の方に自由作文のような形式で、そのように財産分けした理由や感謝の気持ちなどを書くものです。

 

普通に考えると財産分けが圧倒的に強くて、付言事項というのは付け足しのようなイメージかもしれません。実際、前半の財産分けの内容には法律的な効果がありますが、付言事項には特に法律的な効果はありません。

 

ただし、現実問題としては、この付言事項の重要度は、財産分けの内容に勝るとも劣らぬものなのです。

 

例えば、財産分けの内容が非常に公平な内容であれば、付言事項もあまり必要ないのかもしれません。ですが、なかなか公平な内容というのは書きづらい、あるいは不動産などは分けづらい、そういったことがあります。

 

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例えば、財産分けの内容で「片方がものすごく多くて、片方がものすごく少ない、以上終わり」という内容を書いた場合に、非常に少ない財産しかもらえなかった方はそこで不満に感じるわけです。

 

こうしたところをサポートする内容が、まさにこの付言事項なのです。つまり、この付言事項で一言、そういった財産分けになった理由やいきさつ、あるいは「こんなことがあっただろう」とか「私も色々なことがあったがすまなかった」とか、そういったお詫びのようなことも入れるのです。

 

単なる財産分けだけを書くと非常に無味乾燥なものになりますが、付言事項により人間的な要素が入ることになります。

 

付言事項には、感謝をするとかお詫びをするとか、そういったフォローがあることによって、前半の内容をしっかり受け止めてもらえる、そのとおりに実行してもらえるだけでなく、不満が残らない、不満を減らせる、そういった色々な効果があります。

 

要するに、付言事項によって、それなら遺言書に書いてある通りにやろうかということになりやすくなるのです。

 

ということで、この付言事項というのは、効果としては非常に大きいものですから、財産分けだけ書いて以上終わりという遺言にはしないことをおすすめします。

 

 

付言事項の書き方

遺言の付言事項の文例も!まとめ

 

一般的には、財産関係の遺言書を書きます。

 

遺言書には、例えば「預貯金が○○相続させる」とか「不動産を誰にあげる」とか、そういったことを書くわけです。付言事項というのは、法的拘束力はありませんが、例えば遺言者の思いや意思表示を一緒に記載するものです。

 

具体的には、例えば長男の家庭に財産を多めにあげたい時には、「長男の奥さんが献身的に自分を介護してくれたから、長男にはその分財産分与したい」などと書きます。

 

よくあるのは、障害のあるお子さんに財産をたくさん残したいというケースです。例えば、次男が障害を持っているのであれば、「次男の将来のために財産を多めに与えたいので、他の兄弟は遺留分の減殺請求をしないように」というようなことを盛り込んだりします。

 

また、結構多いのが遺言書と一緒に尊厳死についても記載するケースです。

 

無駄な延命治療をしない、人としての尊厳が守られた形で死を迎えたいということですね。ちなみに、付言事項を全く記載しなくても問題はありませんが、やはり遺言者の意思を周囲にきちんと伝えるためには入れた方がいいと思います。

 

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