フラット35S技術基準AプランBプランの違い|フラット50とは?

 

 

フラット35S技術基準AプランBプランの違い

フラット50とは?

 

 

フラット35Sも、新築と中古住宅と共通の独自のルールがあります。フラット35Sには、今2種類あります。金利タイプAプランと金利タイプBプランです。いずれも省エネルギー性とか耐震性に優れた住宅を、一定期間金利を引き下げるプランです。

 

まず金利タイプAプランは最優遇タイプで、10年間△0.3%フラット35よりも金利を下げますというプランです。

 

実は最初の10年間がすごく大きいのです。返済がまだ進んでいないので分母が大きいですから、その分母の大きい時に金利の優遇があるというのは非常にありがたいのです。

 

また金利タイプBプランに関しては、5年間△0.3%フラット35よりも金利を下げますというプランです。ちなみに、0.3%金利が安いというのは、例えば1,000万円なら30万円安いということです。そう考えると、結構大きいですよね。

 

スポンサーリンク

 

 

金利Aプランの内容は?

 

以下の5つのうち1つ以上の基準を満たす住宅です。新築も中古も共通です。

 

まず1つ目は長期優良住宅、そして2つ目は認定炭素住宅です。この2つはいずれも、市の認定を受けるタイプの建物です。

 

3つ目は、耐震等級3の住宅です。これは、住宅性能表示制度に基づいた耐震等級の基準です。いわゆる建築基準法の1.5倍ある建物を耐震等級3と言います。かなり頑丈です。

 

4つ目は、高齢者等配慮対策等級4以上の住宅です。高齢者対策は5まであるのですが、これも性能表示のバリアフリー対策等級と言われているもので、それの4以上が必要になります。

 

5つ目は、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく「住宅事業建築主の判断の基準」に適合する住宅です。これは、通称、トップランナー基準と言います。

 

普通の省エネルギー基準をクリアした建物に加えて、色々な機器について、決められたトップランナー基準のチェックするウェブプログラムがあるのですが、それでチェックする形になります。

 

要は、普通の省エネルギー基準より、ちょっとだけ厳しい基準ということです。ただ、本当にちょっとだけなので、そんなに難しいものではありません。

 

 

金利Bプランの内容は?

 

これは新築住宅と中古住宅がありますが、まずは新築住宅の金利Bプランからです。以下のいずれか1つ以上の基準を満たす住宅になります。

 

スポンサーリンク

 

 

1つ目は、耐震等級2、あるいは免震の住宅です。耐震等級2というのは、いわゆる建築基準法の1.25倍です。先ほどの金利Aプランは1.5倍でしたから少し下がります。

 

2つ目は、省エネルギー対策等級4の住宅です。これは金利Aプランのトップランナー基準に比べて、省エネルギーのみをクリアしたものになります。

 

3つ目は、劣化対策等級3、かつ、維持管理対策等級2の住宅です。これは、長期優良住宅が劣化対策等級4、維持管理対策等級3なので、それぞれ1ランク下がることになります。

 

4つ目は、高齢者等配慮対策等級3の住宅(いわゆるバリアフリー住宅)です。これも、金利Aプランは4でしたが金利Bプランは3と下がります。ただし、2ではダメということです。

 

以上は新築住宅の基準でしたが、ここからは中古住宅の基準です。中古住宅は、新築住宅と比べるとだいぶ緩やかになっています。作り変えるのもなかなか難しいですからね。

 

1つ目は、二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅です。省エネに対して一定の配慮をしたということですね。

 

2つ目は、建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅です。これは、もともと受けていないのに受けるというのはかなり難しいです。

 

3つ目は、浴室及び階段に手すりが設置された住宅です。この基準が一番使われています。浴室や階段に手すりを設置しても大して費用もかかりませんからね。それで金利が安くなるならぜひやっておきたいです。

 

スポンサーリンク

 

 

4つ目は、屋内の段差が解消された住宅です。まさにこれもバリアフリーのことです。ただ、段差解消は難しい場所もありますので、費用対効果で金利が安くなる以上にお金がかかる場合には注意が必要です。

 

5つ目は、新築時にフラット35を利用された住宅です。これはつまり、新築は普通のフラット35なのに、その家が売買されると金利タイプBのフラット35Sが使えるかもしれないということです。要は、二度おいしいということです。

 

例えば、もともとフラット35で借りて建てて基準を持っている方は、売却する時にローンが付きやすいし、優遇ローンが使えるかもしれませんよということで、差別化につながります。

 

将来的にこういった基準を満たしていると、色々お得なことがあるかもしれませんから、短期的な損得とは別に長期的な視点で俯瞰してみることも大切です。

 

新築中古に限らず、質の高い家を目指して建てた方が、色々優遇してもらえるということです。しかも、それが公的な物差し(基準)によって評価きをもらえるわけです。

 

建設会社によっては、独自の基準で良いものを作っていると評価しているところもありますが、その会社独自の基準ですとなかなか評価しづらいです。

 

一方、「こういった公的な融資を受けています」とか「公的な性能評価を受けています」となると、将来的な差別化につながります。こうした基準は、工務店選びのポイントとしても使えます。

 

 

家賃返済特例特約付きフラット35とは?

 

家賃返済特例特約付きフラット35というのは、JTI(一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)との提携商品になります。

 

将来返済が難しくなった時に、返済方法の変更の特例により、償還期間を延長して割賦金を減額した上で、住宅借上機関に賃貸し、その賃料を住宅金融支援機構が直接授与することで返済に充てる制度です。

 

スポンサーリンク

 

 

簡単に言うと、例えば「月々10万円の返済きつくなってきたな」という場合、かつてなら家を売るしかありませんでした。「家を売ったはいいけれど、残債が残ってしまって、手持ちに何もないけれど、500万円の残債があります」というのではかなりつらいです。

 

こうした際にに、家賃返済特例特約付きフラット35が使えたら、例えば「10万円の返済は無理ですが8万円なら大丈夫です」という場合には、返済期間を延ばします。返済期間を延ばすと、返済額は上がってしまいますが、月々の負担は下がります。

 

それが8万円以下に抑えられれば、家自体、借りたお金で返済するということが可能になります。

 

そうすると、家を売らずに住宅ローンが返済され、家賃返済で完済したらまたマイホームに戻れるかもしれないのです。別の言い方をすると、家を売るという選択肢を残したまま暮らしていけるということです。

 

確かに、自分の家に住めない期間があるかもしれませんが、それが例えば、月々10万円の返済はきついけれど5万円のアパートなら住めるというのなら、何とかつながることができます。これは1つのセーフティネットとして考えられるので注目されています。

 

 

フラット50とは?

 

フラット50というのは、長期優良住宅でフラット35の技術基準に適合していることが条件です。長期優良住宅だと50年までOKというのもあります。ただ、金利はやや高めです。ですが、返済期間が長くなると、月々の負担は減ります。

 

長期優良住宅というのは、75年とか90年という3世代持つ建物の基準という公的な物差しによって評価されたものです。なので、こういったものが実現したということなのですね。

 

ということで、フラット35Sとフラット50について解説してきましたが、制度はこのままずっとということではなく、細かい改正や見直しがありますので注意して下さい。

 

スポンサーリンク

 

関連記事(一部広告含む)