元利均等返済と元金均等返済の違い|預金連動型など他の金利型住宅ローン比較!

 

 

元利均等返済元金均等返済の違い

預金連動型など他の金利型住宅ローン比較!

元利均等返済とは?

 

 

住宅ローンの返済方法というのは、「元利均等返済」「元金均等返済」の2種類あります。ただ実際には、これらのうち「元利均等返済」を選んで返済されるケースがほとんどになります。

 

元利均等返済とはどのような返済方法かというと、金利が変わらない限りは返済額が常に一定の住宅ローンというものです。

 

横軸を返済期間、縦軸を返済額にした表にすると、金利が変わらない限りは返済額は常に一定なので、返済額に占める元金と利息の割合が変わっていくことになります。

 

初めのうちは利息が多くなります。あなたも聞いたことがあるかもしれませんが、「住宅ローンは初めは利息ばかり支払っている」というのは、こういう仕組みになっているからです。ただ、最初利息は多いですが、どんどん利息は減っていきます。

 

つまり、元利均等返済というのは、「元金も利息も金等に返済していきますよ」ということでこのような名称になっているのです。

 

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元金均等返済とは?

 

元金均等返済については、おそらく誰も教えてくれないのであまり知られていません。ほとんどの人が知らないはずです。元金均等返済がどういった返済方法かというと、借りた元金を毎月均等に返済していくという返済方法です。

 

例えば、2,400万円を20年で返済する場合は、年間120万円、毎月10万円を返済していくことになります。

 

元金は常に一定として、横軸を返済年数、縦軸を返済額とする表で考えるとわかりやすいです。この例で言うと、2,400万円を20年で返済する場合は、元金は毎月ずっと10万円ということです。

 

そして、それに対する利息が毎月変化していきます。利息は毎月減っていきます。これが元金均等返済です。ちなみに、利息が毎月減っていくので、最初の返済額が一番高くなりますが、毎月毎月、元金と利息を合わせて返済額は減っていきます。

 

ということで、「今はまだ子供が小さいのでお金がかからないけれども、将来的には子供にお金がかかってくるので、その頃には住宅ローンの負担を減らしたい」と考える方には向いている返済方法だと言えます。

 

 

元利均等返済と元金均等返済の違いは?

比較するとどちらがお得?

 

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類あるというのは前述のとおりです。では、結局のところどちらがお得なのでしょうか?

 

例えば、住宅ローンを2,000万円、返済年数は35年、金利は最初から最後まで2%という条件で計算してみます。そうすると、元利均等返済より元金均等返済の方が、約81万円返済額が少なくなります。

 

具体的には、元利均等返済の方は、毎月約66,000円でその後もこの金額で一定です。

 

一方、元金均等返済の方は、最初毎月約81,000円ですが毎月毎月減っていきます。なので、単純な返済方法だけの比較でみると、元金均等返済の方がお得ということになります。

 

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ただし、元金均等返済の特徴として、毎月毎月返済額が減っていくというのがあります。

 

もちろん、「毎月返済額が減っていくのが望ましい」ということならいいのですが、「いや、返済額は減っていかなくてもいい、毎月8万円払っていきます」という場合には、またどちらがお得なのかが変わってきます。

 

ちなみに、元利均等返済で毎月81,000円支払っていくとした場合は、返済年数は35年から27年に短縮できます。そうなると、元金均等返済で35年間返済していくよりも、元利均等返済の方が約110万円住宅ローンの利息を抑えることができるのでお得になります。

 

つまり、単純にどちらの返済方法が良いのかというのを比較するのではなく、毎月いくら返済できるのかというところから選んだ方がいいということです。

 

よって、単純な比較ではどちらがお得なのかはわかりませんので、あなたが住宅ローンの返済を毎月いくらできるのか、というところを出発点として、どちらを選んだ方がお得なのかを考えてみることをおすすめします。

 

 

預金連動型住宅ローンとは?

 

預金連動型住宅ローンというのは、あまり聞いたことがないかもしれません。数年前、ブタの貯金箱のCMを東京スター銀行がやっていましたが、あのCMで言われていたのが預金連動型住宅ローンになります。預金連動型住宅ローンとはどのようなものかというと…

 

例えば、住宅ローンを3,000万円借りたとします。

 

一方、住宅ローンを借りた銀行に預金が1,500万円あるとします。この場合、通常は借りた金額すべてに対して利息がかかるのですが、預金連動型住宅ローンの場合は、預金1,500万円の部分については利息がかからないということになっています。

 

つまり、残りの1,500万円(3,000万円−1,500万円)に対してのみ利息がかかることになるのです。ただし、預金連動型住宅ローンの特徴として上記のようなことがあるので、他の住宅ローンよりも金利は高いです。また、変動金利であることがほとんどです。

 

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よって、預金がある部分に対しては利息がかからないのですが、利息がかかる部分については金利が高いということになります。

 

どういう人が預金連動型住宅ローンに向いているのかというと、住宅ローンのことだけを考えると現金一括で買えるような人です。例えば、上記の例で言えば、預金が3,000万円近くある人です。

 

こういう人の場合、ほぼ利息がかかりませんので、利息0円で住宅ローンを借りることが可能になります。

 

あとは、毎年150万円とか200万円など、かなりのお金を貯金できる人や、手元にお金がないとどうにも不安だという人もこの預金連動型住宅ローンが向いていると言えます。

 

 

全期間固定金利型住宅ローンとは?

 

全期間固定金利型住宅ローンというのは、“全期間固定”と読んで字の如く、最初から最後まで金利が固定されている住宅ローンになります。ただ、少し特徴的な全期間固定金利型住宅ローンもあるので、ここで紹介していきます。

 

まずは「段階金利型」と呼ばれるものです。イメージとしては階段を上がっていくような返済方法です。

 

固定金利期間選択型と間違えやすいのですが、段階金利型の場合は、例えば、最初10年間は1.2%と金利が低くて、10年後からは2.5%と決まっています。固定金利期間選択型との違いは、金利が最初から最後まで決まっているということです。

 

ちなみに、固定金利期間選択型の場合は、10年後に変動金利になるのか、もう一度10年固定金利を選ぶのか、また10年後には変動金利になる…、というものです。

 

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一方、段階金利型は、最初から最後までこの金利でいくというものですから、全期間固定金利型住宅ローンの仲間と言えます。

 

もう1つは「逆段階型」と呼ばれるものがあります。これは、階段を下りていくようなイメージです。例えば、最初は2.5%と金利が高いのですが、残りの20年間は1.5%と低くなっているというような返済方法になります。

 

個人的には、この逆段階型は良い住宅ローンだと思います。というのは、例えば、子供が小さい家庭なら、あまりお金のかからない時に高い金利で支払っていって、子供が大きくなってきて負担が大きくなってきたら住宅ローンが少なくて済むからです。

 

ちなみに、先ほどの「段階金利型」より「逆段階型」の方が総額では安くなります。これは、金利が低い期間が長いからです。

 

金利が変動するのが嫌だという人は、こうした全期間固定金利型住宅ローンを選んでおくことをおすすめします。もちろん、変動金利よりも利息を多く支払うことになる可能性はありますが、金利が変動する不安はありませんので安心感があります。

 

返済計画も立てやすいですからね。

 

 

固定金利期間選択型住宅ローンとは?

 

住宅ローンというのは、基本的には変動金利です。ですが、金利が変動するのが怖いという人も多いので、そういった人のために固定金利型も作られています。

 

固定金利期間選択型住宅ローンというのは、借りてから一定期間の金利を固定してくれるタイプの住宅ローンになります。

 

例えば、借りてから10年間は固定金利で、それ以降は変動金利になるというものです。この固定金利期間は、1年、2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年とあります。

 

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ただし、固定金利期間が長ければ長いほど最初の金利は高くなります。

 

なぜかというと、銀行というのは金利が変わるリスクを嫌がるからです。固定金利期間が長くなればなるほど、金利変動リスクを銀行側が負うことになりますから、そのリスクの分だけ金利が高くなるのです。

 

ちなみに、あなたも一度は目にしたことがあると思いますが、「住宅ローンの返済が家賃並みで家が買える」という広告は、この固定金利期間選択型住宅ローンの3年固定金利を利用しているのです。

 

例えば、A銀行の3年固定の金利が0.75%とあったら、これはキャンペーン金利です。つまり、最初だけ金利を安くしますよということなのです。3年後には基準金利というものに戻りますので、2.6%くらいまで一気に上がります。

 

3年間は0.75%ですが、4年目からは同じ3年固定を選ぶのであれば2.6%になるということです。4年目から3年固定を選ばなければ変動金利になります。

 

ちなみに、4年目になると、「うちの銀行で給与振替をしてくれ」とか、「光熱費の引き落としをしてくれ」とか、「クレジットカードを作ってくれ」とか、そういう付き合いをしてくれたら「1%金利をマイナスしますよ」というところがほとんどです。

 

例えば、2,000万円の住宅ローンを組んで35年返済の場合、0.75%だと毎月の返済額は当初55,000円くらいです。これが2.6%になると、一気に70,000円を超えてきます。この時になって、「こんな話は聞いていなかった」と言って慌てる人が多いのです。

 

しかも上がるのは毎月の返済額だけではなくて、固定資産税も3年間は半額だったものが元に戻り2倍になります。

 

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とはいえ、この固定金利期間選択型住宅ローンが悪いというわけではありません。返済期間が短い住宅ローンを選ぶのであれば、このタイプを選ぶのもありだからです。きちんと仕組みを理解した上で選ぶのであれば、全く問題ありません。

 

 

変動金利型住宅ローンとは?

 

変動金利型住宅ローンというのは、“変動金利”と読んで字の如く、金利が変動する住宅ローンのことを言います。

 

金利の変動は半年に1回です。ほとんどの場合、4月と10月に金利が変動するかもしれないということになります。4月と10月に金利を変えるのかどうか、という話しをして決めるということです。

 

金利は半年に1回変わるかもしれませんが、例えば、最初に1%で借りて半年後に1.2%になったとしても、返済額は5年間は変わらないのが一般的です。

 

つまり、金利は半年に1度変わるかもしれませんが、仮に金利が変わったとしても返済額は5年間は変わらないのが一般的ということです。

 

では、何が変わるのかというと、返済額に占める金利と元金の内訳が変わります。例えば、毎月の返済額が10万円だったとすると…、

 

金利が1%の時は利息が15,000円で元金が85,000円だったのが、仮に1.2%になると、10万円の内訳の中で利息が17,000円で元金が83,000円というようになります。

 

なので、金利が半年に1回変わるから毎月の返済額も半年に1回変わるのかというと、そうではないということです。

 

ただし、返済方法を元金均等返済にしている場合は、半年に1回返済額は変わります。では、5年後に金利が5%とものすごく上がっていたらどうなるのでしょうか?

 

その場合、毎月の返済額が一気に150,000円になるかというと、それもありません。こうした場合については、「激変緩和措置」といって、5%まで金利が上がっていたとしても、前の返済額の1.25倍が最大になることがほとんどです。

 

ということは、金利がものすごく上がったとしても、上記の例で言えば125,000円(100,000円×1.25)ということになります。

 

ただこの時には注意点があります。それは、金利がものすごく上がった場合に、上記の例では返済額が125,000円だけれど、本来は利息を130,000円しはらわなければいけないというケースです。

 

この場合は5,000円足りないわけですが、これは“未払い利息”としてずっと残っていって後で清算が必要になります。つまり、この間は元金が減らないので返済が進まないという状況になる可能性がありますので注意が必要です。

 

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