FX政策金利と経済指標予想|人民元切り上げとは?

 

 

FX政策金利経済指標予想

人民元切り上げとは?

 

 

政策金利など、金融政策の決定権は、日本でしたら日本銀行、つまり中央銀行にあります。

 

その中央銀行ですが、基本的には景気が悪いときには金利を低くする一方、景気が良いときには金利を高くするわけです。実際には、景気の好悪以外に、物価も金利の上げ下げに影響を与えるのですけど。

 

物価が上昇しているときには、それを抑制する必要から金利を引き上げるわけです。反対に、物価が下落しているときには、金利を引き下げるわけです。なので、現在、物価がどうなっているのかということを意識することも重要になってくるのです。

 

こうしたことから、物価に関係する指標には注目が集まりやすく、その発表直後には為替相場も大きく動くことになります。

 

ちなみに、物価に関係する指標で特に注目されるのは、CPI(消費者物価指数)です。この指標は、消費者が購入するモノやサービスの価格の変動を指数化したものだからです。

 

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FX経済指標はなぜ予想値と比較するの?

 

金融機関をはじめ、各情報サービス会社というのは、それぞれ経済指標に対する予想値というものを出しているわけです。

 

マーケットというのは、これらの予想値を織り込みながら、また、色々な見方を集約していきながら、全体の予想値を形成していくのです。つまり、マーケットというのは、常に先読みしている傾向にあるのですね。

 

ですから、経済指標の発表前には、マーケットでは既に予想値を織り込み済みなわけで、この予想と結果が違っていた場合に相場が大きく動くのです。予想値と結果をなぜ比べるのかという答えは、まさにここにあるわけです。

 

なので、経済指標を見る際のポイントは、予想値より良いのか悪いのか、さらに、予想値と違う場合は、予想値とどれくらい乖離しているのか、ということにあります。この乖離が大きければ大きいほど、その後の為替相場の変動も大きくなりますからね。

 

ちなみに、仮に前回よりも数値が悪かったとしても、予想値と比べて乖離がなければ、予想通りということで、相場はあまり動かないということも多々あります。

 

 

FX経済指標を読み解こう!

 

経済指標といっても、その結果の数値は、件数であったりパーセントであったりとその単位も色々ですよ。また、数値が大きい方が良いとされるものがある一方で、小さい方が良いとされるものもあり、一概には言えないのが実際のところです。

 

例えば、失業率は当然数値が小さい方が良いわけですが、一方で住宅販売件数は数値が大きい方が良いわけです。

 

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なので、このような経済指標の数値の増減について、どちらが良いのか、あるいは悪いのかに注目するのは当然として、FX取引においては、事前予想との比較が特に重要になりますので、注意してみてください。

 

つまり、事前予想に対して、結果がどうだったかということです。

 

例えば、失業率が前月には5.0%だったとします。これに対して、市場の事前予想は5.5%だったとします。そして、実際の結果は5.2%だったとします。この場合、FX取引をする上で、失業率についてはどう読み解いたら良いと思いますか?

 

一見すると、前回の5.0%よりも結果は0.2%悪化していますから、数値自体で見れば、この国の通貨は売られるのではないかと思いがちです。

 

でも、この場合は、前回より今回の結果は悪化したけれど、事前予想よりは悪くはないとむしろ好感されるケースが多々あるのです。

 

つまり、この国の通貨は買われるということなのです。もしFX取引では、事前予想との比較が重要なポイントとなるということを知らなかったら、なかなか理解しにくいのではないでしょうか。

 

というわけで、これからは経済指標の結果を見る際には、前回との比較ももちろん重要ですが、それよりも事前予想との比較の方を重視するようにしてみてください。

 

ちなみに、事前予想のない経済指標というのもありますが、そういった場合は、前回との比較を重視してください。

 

 

FXの重要な経済指標とは?

 

経済指標というのは、毎日たくさん発表されています。それに中央銀行総裁や財務大臣の発言やらも含めると、もう数えきれないくらいです。

 

その上、基本的に為替相場は24時間動いているわけですから、東京市場をはじめ、欧州市場やニューヨーク市場などすべてを網羅するとなると、個人ではとてもではないですがカバーしきれませんよね。

 

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そこで、その中でも重要なものだけに絞るということがポイントとなるわけです。具体的には、自分が取引している通貨の国とか、その日のうちで一番為替相場に影響を与えそうな指標や要人発言に絞るということです。

 

それ以外としては、その時々のマーケットのテーマに絞るというのもありです。例えば、かつて米国の双子の赤字(経常赤字と貿易赤字)がテーマになっていた際には、貿易収支や経常収支が一番注目を集めていましたから。

 

また、米国でサブプライムローン問題が浮上した際などは、住宅差し押さえ件数の増加など住宅市場の動向が注目されたわけですが、その時には「新築住宅販売件数」とか「中古住宅販売件数」など住宅関連の指標が注目されました。

 

昔も今もそうですが、マーケットが注目するテーマというのは移り変わっていくものなのです。なので、この流れをいち早くつかむことが、FX取引を効率的に行っていくポイントでもあるのです。

 

では、どうしたらこの変化に対応することができるのでしょうか?これは、やはり新聞やテレビなどの経済ニュースを注意して見ておくのが、最も簡単で手っ取り早いと思います。

 

 

為替市場以外の市場にも目を向けよう!

 

為替市場がFX取引をする上で最も重要なのは言うまでもありません。

 

とはいえ、その為替市場に影響を与える可能性がありますので、株式市場や債券市場、金や原油などを扱っている商品市場などにもぜひ目を向けて欲しいところです。その中でも特に証券市場には注意が必要です。

 

というのは、もし株が上昇すれば、それは株式の含み益が増えることにつながりますから、その物理的・心理的余裕が、他の資産への資金投入につながる可能性があるからです。

 

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また、商品市場は、特に値動きの激しいしマーケットと言えるわけですが、オーストラリアドルやニュージーランドドル、カナダドルなどのいわゆる資源国通貨と言われる通貨は、そうした商品市場の動向に影響を受けやすいです。

 

さらに、債券市場で金利が変動しても、為替市場に影響を及ぼします。つまり、どの市場も決して単独で動いているわけではなく、それぞれが影響を及ぼしあって動いているということなのですね。

 

当然、為替市場の動向が、他の市場に影響を及ぼすということもあるわけです。

 

そうはいっても、1日中、様々な市場が相互に影響し合っている状況を、常に監視するのは無理ですよね。そのようなときには、やはり自分が口座開設しているFX取扱会社の情報を頼りにしたいところです。

 

 

人民元切り上げとは?意味は?

 

人民元の切り上げというのは、他の通貨に対するレートを引き上げることなんです。

 

日本円でしたら、日銀が介入でもしない限り、基本的にはその価格はマーケットが決めていますよね。つまり、日本円の価格は、需給関係で決まっているわけです。ところが中国の人民元はそうではないのです。

 

というのは、中国では、中国人民銀行が為替介入によって、ある一定の範囲内に人民元の値動きを抑えようとしているからなんです。「切り上げ」というのは、こうしたほぼ固定されている為替レートを意図的に上げることです。

 

例えば、ドル/円でしたら、仮に日銀が円の値動きを限定しているとして、常に1ドルを100円程度にしているとします。これに対して「切り上げ」というのは、安定しているこの1ドル=100円というレートを90円にしたりすることをいうのです。

 

近年の中国はめまぐるしい成長を遂げているわけですが、米国は中国に対して貿易赤字ですから、人民元を切り上げることによって、中国の輸出の力を弱めて、米国の存在感を強めたいと考えているわけです。

 

こうした背景もありますので、人民元の切り上げにより、今後世界経済にも大きな影響を及ぼすかもしれないという点については、注意が必要かもしれませんね。

 

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