日本円.オーストラリアドル.ポンド.
南アフリカランド.BRICsの特徴!
世界的に見れば、景気低迷が続いている我が日本国もまだまだ捨てたものではありませんよね。
実際、経済力は米国や中国に次ぐ第3位にいますし、世界一の対外債権国でもありますからね。ただ、ここ数年は東日本大震災の原発事故の影響などから、貿易赤字が続いているのは気になるところです…。
GDPで中国に抜かれたとはいえ、中国の人民元はいまだに管理変動相場制を維持しているわけで、まだまだアジアを代表する通貨といったら日本円であることは間違いないと言えるのではないですかね。
なお、地政学的なリスクとして、北朝鮮や台湾海峡が近いことから、円売りの材料にされることには注意が必要になります。
イギリスポンドの特徴は?
実はイギリスポンドは、19世紀までは世界の基軸通貨でした。
イギリスはEUには加盟していますが、ユーロは導入していません。今後導入するかどうかについては度々議論になっていますが、ユーロ自体矛盾をはらんだ通貨と言われて久しいですから、今後も導入されることはないのではないかと考えられます。
イギリスの首都ロンドンは、通貨マーケットや金融取引の中心ですから、世界中の金融機関が集まっているのも特徴的です。イギリスポンドはユーロと同じ欧州通貨ですから、米ドルに対しては似たような動きをするということは頭に入れておきたいですね。
ただし、ユーロと比較すると流通量が少ないですから、投機の対象になりやすいんですよね。
なので、かなり値動きが荒いことも多々ありますから、トレードを行う際にはストップを入れるなどしてリスク管理には注意が必要かもしれません。初心者にはイギリスポンドはあまりお勧めできません。
人気の高金利通貨は?
通貨には各国の金利がついてきます。FX(外国為替証拠金取引)を学んでいると、スワップポイントという言葉が出てくると思いますが、まさにそれのことです。
低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うと、より高い金利が受け取れるので、こうした金利差を狙った取引のことをキャリートレードなどと言ったりするわけですが、日本でも高金利通貨は人気があります。
代表的な高金利通貨といったら、やはりオーストラリアドルやニュージーランドドルなどでしょうか。
日本とは貿易や旅行などにより、ヒトやモノの行き来も多いですから、馴染み深いということもあって、高金利通貨の中でも特に人気が高いです。
それ以外に注目されている高金利通貨と言ったら、同じくイギリスとの結びつきの深い南アフリカのランドでしょうか。南アフリカもかなりの高金利政策をとっていますからね。
ちなみに、南アフリカランドは、ここ数年の資源ブームや新興国市場ブームの影響によって、南アフリカランド建ての金融商品が銀行の窓口などでも販売されているんですよ。
こうしたこともあって、南アフリカランドが、FX(外国為替証拠金取引)でも取引されるようになったのです。
そもそも論で言うと、お金というのは少しでも利回りの高い方へ流れるという習性を持っているわけです。なので、基本的に高金利通貨は通貨高になりやすいといえるのです。ただし、必ずしもすべてがそうなるわけではないというところがありますので、注意も必要です。
例えば、発展途上国ではたいていの国が高金利政策をとっているわけですが、政治的・経済的に不安定であるなどリスクも高くなるからです。
FX(外国為替証拠金取引)で高金利通貨を取引しようと考えたら、やはりまずは政治的・経済的に安定していて、マーケットとしても流動性のある通貨を取引対象にすることをおすすめします。
カレンシーコードを覚えよう!
FX(外国為替証拠金取引)で取引を始めると、各国の通貨がローマ字表記で表されていたりして戸惑う人も少なくないようです。
これらのことをカレンシーコードというのですが、それほど難しいものではないですし、どこでも共通ですから、主要なものは覚えておくとよいと思います。
■AUD:オーストラリアドル
■CAD:カナダドル
■CHF:スイスフラン
■CNY:中国人民元
■EUR:ユーロ
■GBP:英ポンド
■HKD:香港ドル
■JPY:日本円
■NZD:ニュージーランドドル
■SGD:シンガポールドル
■USD:米ドル
■ZAR:南アフリカランド
資源国通貨とはどのようなもの?
地球資源の枯渇はずっと懸念されていることです。現在も、燃料としての石油や食料としての穀物、家畜、水などの問題は常に議論されていますからね。こうしたことはマーケットにも直接反映されます。実際、商品価格の高騰をもたらしていたりしますからね。
そして、これら商品価格に影響を受ける通貨があるということは知っておいてほしいです。
具体的には、いわゆる資源を輸出している国々の通貨ですね。代表的な通貨は、オーストラリアドル、カナダドル、南アフリカランドなどでしょうか。最近も商品価格の高騰とともに、注目されることが多くなってきていますからね。
避難通貨とはどのようなもの?
「有事の金(ゴールド)買い」というのは聞いたことがあると思います。通貨でも「有事のドル買い」という言葉があるんですよね。どちらもその意味は同じです。かつては国際紛争や緊急事態が起きた際には、避難先の通貨として米ドルが機能していたからです。
ところが数年前に米国内で同時多発テロなどが起きたものですから、今では米国は紛争の渦中にあることも少なくないわけです。
そのため現在では、避難通貨として選考されることは少なくなったように思います。これに対して、伝統的な避難通貨の代表格にあるのは、永世中立国であるスイスフランですね。
それから、日本人にはあまり馴染みがないとは思うのですが、国際有事の際には、スウェーデンクローネなども避難通貨として買われるケースがあります。
エマージング通貨とはどのようなもの?
エマージング通貨というのは、これから経済発展していく国々の通貨のことをこのように呼んだりします。
具体的には、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)と呼ばれる国々の通貨です。こうした国々が発展する際には、世界中からお金が集まりますから、これらの国々の通貨は買われるわけです。
しかしながら、これらの国々は経済体制としては完全に自由化されているわけではないですから、商慣習なども先進諸国のものとは異なるケースが少なくないのです。
また、通貨市場においても、国による規制が多いので、自由に売買できないケースも多々あるわけです。
例えば、米国での貿易赤字が中国で大きくなると、人民元改革が議論になったりしますが、これもその一例です。ちなみに、人民元の動きは、日本円にも大きな影響を与えるということは押さえておきたいですね。