民事再生法による債務免除益の課税が緩和されるそうですが

 

 

民事再生法による債務免除益の

課税が緩和されるの?

 

 

一定の場合には、資産の評価損益を計上して評価損を債務免除益と相殺できるようになります。また、繰越控除期間の切れた欠損金を優先して控除できることになります。

 

 

具体的には、

どのように改正されるのですか?

 

法人が貸付金等について債務免除益を受けた場合には、原則として、その債務免除益が益金に算入されることになっています。

 

ただし、一定の事実が生じた場合、役員等から受けた債務免除益については、繰越控除の対象になる青色欠損金にあたらない欠損金を控除することで、結果的には益金が残らないような措置がとられています。

 

今回の改正では、役員等から受けた債務免除益でなくても、一定の条件を見たせば、同じような装置がとられることになります。

 

 

どのようなものが債務免除として

認められるのですか?

 

対象になる債務免除は、民事再生法による再生計画の認可決定や、これに準ずる再建計画の合意があった場合が対象になります。ただし、これには、その計画では、適正な資産評定に基づく貸借対照表を基礎にして債務免除額が決められていることなど、一定の条件を満たす必要があります。

 

 

対象になる債務者には、

具体的にどのような措置がとられるの?

 

次のような措置がとられます。

 

■資産の評価益の計上
債務者がもっている資産について、評価益および評価損の計上が行なわれます。

 

通常、債務免除を受けるような法人の場合には、評価益よりも評価損の方が大きいですから、評価損の金額から評価益の金額を差し引いた金額が残ることになります。

 

同じ年度に債務免除益が益金として計上されますが、結果としては、先程の残額が差し引かれることになるわけです。

 

■青色欠損金等以外の欠損金の控除
通常、繰越控除の対象になる青色欠損金は、その事業年度開始前7年以内のものですので、それ以前の欠損金は、控除の対象にはなりません。

 

しかしながら、この制度の要件に適合している場合には、債務免除益等の額までを限度に、7年前より前の欠損金を優先して
損金に算入することが認められます。

 

※平成13年3月31日以前に開始した事業年度に生じた欠損金の繰越控除期間は、5年です。

 

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