株主優待乗車券は配当所得になるのですか?

 

事例で検討

 

K電鉄会社の株式を持ち配当を受けていますが、これ以外に、毎年、株主優待乗車券を受け取り、それを通勤に利用しています。

 

この株主優待乗車券は、配当所得になるのでしょうか?

 

アドバイス

 

あなたが受け取った株主優待乗車券は、K電鉄会社が利益処分として経理していなければ、配当所得にはなりません。この場合は、雑所得になります。

 

 

配当所得に含まれるものは

どのようなものですか?

 

配当所得とされる法人からの利益の配当・剰余金の分配には、法人の確定決算で利益や剰余金を処分して配当・分配したものだけではありません。

 

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これには、株主(出資者も含みます。)に対して、その株主の地位に基づいて提供された経済的な利益も含まれることになっています。

 

 

法人の利益に関係なく与えているものも

そうなるのですか?

 

経済的な利益といっても、法人の利益の有無にかかわらず提供されるものもありますので、次のようなものは、法人が利益処分として経理しなければ、配当所得の基因になる利益の配当・剰余金の分配には含まれないものとされています。

 

■旅客運送業を営む法人が、自己の交通機関を利用させるために交付する株主優待乗車券等
■映画、演劇等の興行業を営む法人が、自己の興行場において上映する映画の鑑賞等をさせるために交付する株主優待入場券等
■ホテル、旅館業等を営む法人が、自己の施設を利用させるために交付する株主優待施設利用権等
■法人が、自己の製品等の値引販売を行うことにより供与する利益
■法人が創業記念、増資記念等に際して交付する記念品

 

※上記のものに代えて、他の物品または金銭の交付が受けられるときは、その物品や金銭も含まれます。

 

よって、あなたが交付を受けた株主優待乗車券は、K電鉄会社が利益処分として経理していなければ、配当所得にはなりません。この場合は、雑所得になります。

 

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