ついのすみかは持ち家?賃貸は高齢者借りられない?

 

 

ついのすみかは持ち家?

賃貸は高齢者借りられない?

 

 

高齢者になると賃貸住宅が借りにくくなるというのは本当でしょうか?現時点では、大家さんは高齢者にはあまり貸したがらないという事実はあります。この理由としては大きく2つあります。

 

1つは、亡くなった場合に不動産自体が毀損してしまうことです。

 

そこで亡くなった場合には、間違いなく事故物件になってしまいます。事故物件になると重要事項説明に入ります。もちろん、それが気にならないという方は借りると思いますが、やはりいくらきれいにしても家賃は下がります。

 

しかも後片付けをするのも大家さんです。結構夏場などはきついらしいです。

 

 

2つ目は、保証がもらいにくいことです..

 

通常、賃貸住宅の場合は保証人を付けますが、高齢者の場合、保証人のなり手が誰もいないことがほとんどです。保証協会も保証してくれないケースがあります。そうすると、保証のないまま貸さなければいけないということになります。

 

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また、働いている方なら勤続何年などそういうものを調べればおそらく大丈夫ですが、高齢者の場合は資力が危ぶまれます。

 

そういったことも、ある程度若い方なら大丈夫ですが、高齢者は年金ですからね。大家さん側から見ると、やはりそういうものがあるので、高齢者にはあまり貸したがらないということになります。

 

 

ついのすみかは自動的に持ち家になる?

 

ただ、この問題は色々な意味において、これから先は大丈夫だろうと思っています。もちろん、数年後というわけではありません。数年後にそういった問題を控えている方にとっては、今の現状がすぐに改善するとは思えません。

 

ですが、今30代、40代で、ついのすみかとして持ち家を買おうかどうしようか迷っている人たちであれば、おそらくそういった心配はなくなるはずです。ちなみに、フラット35で住宅ローンを組む一番多い年齢層は30代の方々です。

 

理由は色々あるのですが、まず1つは、自動的に持ち家を持てるようになるからです。これは統計上のデータなので、あなた自身がそうなるかどうかはわかりません。ですが、あなたのお父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんがいて、実際に持ち家の方がいると思います。

 

 

現状の持ち家率は約60%です..

 

持ち家率は先進国であればあるほど上がっていくのですが、日本の場合は約6割ということです。持ち家率は実際に住んでいる人ですが、それに加えて空き家率、家を持っていて空き家の状態の人というのは約14%です。

 

空き家になっているのが約14%あるわけですが、その空き家率を100%とした場合、空き家なんだけれど賃貸にする予定、まだ借り手がついていない空き家が約54%、売却予定の空き家が約5%となっています。

 

つまり、14%の空き家うちの約60%ですから、約8%(14%×60%)程度の空き家が人の住んでいない今すぐ住める家ということになります。

 

前述の持ち家率60%にこの空き家約8%をプラスすると、約70%になります。約70%の人が今すぐ住める家を持っているということがいえます。

 

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一方、2015年の合計特殊出生率は1.45人です..

 

いわゆる女性が一生涯に生む人間の数です。そうすると、今世の中に10組みの夫婦がいたとして、この夫婦から14人の子供が生まれるということになります。この14人は男女の比率が半々だとして、7組の夫婦ができるとします。

 

つまり、7割(10組→7組)になります。ここで、先ほどの話を当てはめると、10組のうち7割は家を持っているわけです。

 

ということは、人口が減っていくと、そのうち持ち家率は100%になるということです。これは、山岳地帯も都市部も全部含めた仮定の数字ですから、当然、場所を選ばなければという条件は付きます。

 

とはいえ、山奥の物件を手に入れて都市部に行きたいということであれば、その家を売って、他の物件を買えばいいわけです。

 

これはあくまでも計算上の数字ですが、いずれ持ち家率は100%になりつつあるのは事実です。

 

ということで、以上が30代、40代で、ついのすみかとして持ち家を買おうかどうしようか迷っている人は、高齢者は賃貸が借りられないという心配はしなくていい1つ目の理由です。

 

つまり、将来、高齢者になって賃貸が借りられないとしても、自動的に持ち家を持てるようになるということです。

 

 

2つ目の理由は・・・

 

これから先、単身の高齢者がどんどん増えていきます。特に都市部に関してはその傾向が強まります。

 

賃貸住宅で老人が入れるものということになってくると、最も代表的なものといったら養護老人ホームになります。月額の支払いがあって、介護者がいて、世話をしてくれる人がいて、自分自身の部屋がある、養護老人ホームも考え方としては賃貸住宅です。

 

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ただ、料金が高いです。色々なサービスという付加価値がそこにありますからね。

 

それから、単身の高齢者が単独で借りるのが難しくなってくると、おそらくそれに対してビジネスチャンスと捉える人たちが出てきます。ちなみに、すでにもう実際に今出てきてサービスが始まっています。それは、賃貸住宅と養護老人ホームの折衷のようなサービスです。

 

 

ここで何が問題かというと・・・

 

一番は事故物件になってしまうことです。年金をもらっていて、それで十分払えるということであれば、貸してあげないこともないという大家さんもいるでしょうが、大家さんがずっと面倒見てあげられるわけではありません。そこにどうしても事故物件のリスクがあるのです。

 

それなら、事故物件にならないような仕組みにしてしまおうという動きも実際に出てきています。要するに、養護老人ホームまで手厚い介護はない一方で、単身までほったらかしでもないというサービスです。

 

例えば、一棟単身用のマンションを借り上げて、そこをリノベーションして1階部分を食堂にして、毎食の食事はそこにみんなが集まって食べるというものです。

 

そうすると、介護までは必要なくても料理をするのは難しいという高齢者の方は助かります。食堂なら毎日絶対に顔を合わせるので、「あれ、いない」となれば、当然様子を見にいくことができます。

 

あるいは、そのマンションを歯科衛生士が週に1度巡回してケアをするサービスもあります。歯が悪くなると一気に老化が進みますからね。巡回することで話をするという機会も増えます。

 

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このような介護まではいかないけれど、居住者にあったサービス、こうしたサービスによって、事故物件になりづらくしているのです。

 

単身アパートといっても、昔の物件だと借り手がつかなかったりするので、それをある程度安い金額でリノベーションしてということをすれば、事業としてもそれほど悪くはないはずです。言い方を換えれば、高齢者向けのシェアハウスですね。

 

そういったニーズが増えてくれば、それをビジネスチャンスと捉える起業家も出てきますし、上記のようなケースは実際に今現在進行中です。

 

 

高齢者で賃貸が借りられないなら

ついのすみかの持ち家を買ってしまう?

 

賃貸住宅だからといって、お金を使い過ぎるのは問題です。やはり、投資をして、資産運用して、老後のお金をある程度手当していくのも大切です。

 

そして、いざ高齢者になった時に、賃貸住宅を貸してもらえない、持ち家も持てなかった、介護まではいかないシェアハウスに住む必要もない、そうなった場合にはその時点でついのすみかとして持ち家を買えばいいのです。

 

その時点では、それこそ人口は減っていますし空き家ばっかりです。当然、家の値段は下がっているはずです。

 

ですから、今、一生懸命高い家を買うのではなくて、その時点で貯めておいたお金で買えばいいのです。そうすると、いずれ自分が養護老人ホームを利用したいと思った時には、その持ち家を売ってそこを利用することができます。

 

つまり、選択肢が増えて自由度が高くなるのです。そういう意味では、今30代、40代の人にとっては、単身の高齢者は賃貸住宅が借りられないという心配はしなくてもいいと思います。

 

もちろん、これは今すぐの話ではありませんし、今の段階では大家さんは貸しづらいなと思うはずです。ただ、それでも貸してくれるというところは徐々に増えてくると思います。

 

一方で、これはビジネスチャンスですから、不動産投資をしてみたいという方にとっては、魅力的な仕組みだと思います。新しい分野でしかもマーケットは広がっていきますからね。

 

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