老後資金の貯め方・作り方|確定給付年金と確定拠出年金の違い|節税以外のメリット

 

 

老後資金の貯め方・作り方は?

確定拠出年金がおすすめ!

 

 

ゆとりある老後生活をするためには、国からもらえる年金だけでは足りず、約4,000万円不足してしまいます。では、どうしたらこの約4,000万円を貯めることができるでしょうか?

 

お金がなかなか貯まらないと悩んでいる人には、2つの心理的なワナがあります。このワナについて理解し、このワナにハマらない仕組みを作るだけで、楽にお金を貯めることができるようになります。

 

1つ目のワナは、嫌なことを先延ばしするワナです。これは、今やりたくない嫌なことをできるだけ先延ばしして、ついつい目先の楽しいことを優先してしまうワナのことです。

 

2つ目のワナは、ダイエットより甘い物のワナです。

 

1年後のダイエットの成果よりも、目の前の甘い物の誘惑に負けてしまいがちです。遠い将来の老後の資金を作るために計画的に貯蓄や投資をするべきなのですが、どうしても目先の美味しい食事や楽しい旅行にお金を使ってしまいがちです。

 

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この2つのワナから逃れてお金を作るためにはどうしたらよいのでしょうか?その最適な方法が「給与天引き」です。行動経済学の言葉に「心の会計(メンタルアカウンティング)」というものがあります。

 

この考え方に従えば、給与天引きされたものは、最初から自分の財布にはなかったものだと認識して、一定の金額を天引きで積み立てて残ったお金で生活すれば、その範囲でいくら使っても大丈夫という仕組みを作ることができます。

 

財形貯蓄をやったことのある人はわかるかもしれません。これがまさに給与天引きで、日常の生活資金とは別の会計にすることによって、自分自身の日常からそのお金を外してしまうという、素晴らしい仕組みなのです。

 

これと同じようなことを確定拠出年金を使うことで実現させることができます。というのは、確定拠出年金も、給料からの天引きで自動的に貯蓄に回していくことができるからです。

 

さらに、確定拠出年金については2つのメリットがあります。

 

1つは、引き出しにくい仕組みが内蔵されていることです。具体的には、確定拠出年金は、60歳まで下ろすことができないということが制度で決められています。これによって、途中で引き出して使ってしまうというリスクを避けることができるのです。

 

もう1つは、非常にお得な制度になっていることです。

 

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これは、税金が非課税だったり、非常に優遇されていたりするからです。

 

また、確定拠出年金制度の中で取り扱われている投資信託の手数料は、一般の投資信託の手数料よりもかなり安いものが多いです。こうしたお得感があることによって、確定拠出年金制度を使おうというモチベーションが上がっていくというメリットがあります。

 

引き出しにくい仕組みとお得感、これらがこの確定拠出年金の中に内蔵されているメリットになります。

 

給与天引きにより、知らないうちに自分自身の老後資金を貯めていくことができる仕組み、それを内蔵しているのが確定拠出年金制度です。この制度を使って楽に老後資金を貯めてみてはいかがでしょうか。

 

 

確定給付年金と確定拠出年金の違いは?

 

年金には、確定給付年金と確定拠出年金の2種類があります。確定拠出年金というのは、何が確定しているのかというと、企業が社員のために拠出する金額、例えば、毎月1万円とか5万円とか、その積み立ての金額が確定しているということです。

 

また、将来受け取る年金額は、運用することによって、その成果がどうであるかによって変動しますので、確定していない「未確定」ということになります。この運用の責任は、確定拠出年金の加入者本人になります。運用するのは加入者本人だからです。

 

一方、確定給付年金というのは、何が確定しているのかというと、「給付」、すなわち将来支払う年金額が確定しているということです。

 

例えば、「30年勤めたら2,000万円の退職金を年金払いします」というように、将来支払う年金額が確定しているという意味です。確定給付年金の場合、その金額を約束通り支払う責任は、会社の方が負っています。

 

ただし、“確定給付”といっても、それはあくまでも約束であるということです。例えば、運用が予定通りにいかなかったという場合には、「当初30年勤めれば2,000万円支払います」と言っていた予定の金額が、場合によっては大幅に削減されることもあり得るわけです。

 

さらに、その会社が倒産してしまえば、全く支払われないということもあり得るのです。

 

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企業型確定拠出年金の節税以外のメリットは?

 

従来の確定給付型年金制度では、会社が退職給付債務を負い、退職金として支払う資金を積立運用していかなければいけませんでした。現在は低金利で運用難ですから、非常に厳しい状況だったのです。

 

一方、確定拠出年金の場合には、毎月定められた金額を拠出していく、すなわち社員のために積み立てていけば、企業の方は責任を負わないということになります。

 

つまり、企業型確定拠出年金制度を導入する企業側のメリットは、企業が退職給付債務から解放されることにあるといえます。

 

これに対して、社員のメリットはというと…

 

確定給付年金の場合は、会社が倒産してしまえば支払いを受けられないというリスクがありました。これが企業型確定拠出年金なら、会社が拠出した段階で自分のお金になります。実際、会社から個人口座にお金を入れてもらえます。

 

また、もし社員が自己破産したとしても、差し押さえの対象とはなりません。さらに、ポータビリティ制度といって、転職しても今まで積み立てた分を転職先に持っていくことができます。

 

ちなみに、従来の確定給付型年金ですと、転職先に持っていくことはできませんでした。退職する時に、その会社でどれだけの期間働いたかによっていくら支払われるということが確定して終わってしまっていましたから。つまり、勤続年数が通算されなかったのです。

 

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